2018年03月18日

たとえ不快な情動でもそれを感じたいのならハッピー


伝統的な主観的ウェルビーイング研究によれば、経験する情動が快なほど幸せだとされます。一方、アリストテレスによると、経験したい情動が強いほど幸せだとされます。いったいどっちが正しいのでしょうか?それとも(文脈によっては)両方とも正しいといえるのでしょうか?今回はこの問題に取り組んだ研究をご紹介します。

Tamir, M., Schwartz, S. H., Oishi, S., & Kim, M. Y. (2017). The secret to happiness: Feeling good or feeling right?. Journal of Experimental Psychology: General, 146(10), 1448-1459. doi:10.1037/xge0000303.

イスラエルのヘブライ大学心理学研究室、アメリカのバージニア大学心理学研究室、韓国の啓明大学校心理学研究室の研究者による論文です。

世界8か国2,324人が参加。彼らが評定したのは、経験情動、希求情動、ウェルビーイング指標、抑うつ症状。

その結果、8か国を通して共通だったのは、自分が経験したい情動を経験することが多い人が幸せだったということでした。つまり、愛などの快情動でも憎悪などの不快情動でも、自分が経験したい情動を経験していた方が幸福感が高かったというわけです。続きを読む

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posted by マーキュリー2世 at 23:01 | Comment(0) | 感情心理学・情動心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月12日

DV男性が被害者役をVRで体験すると、女性の恐怖顔の認知力が上昇


配偶者暴力・夫婦間暴力・恋人間暴力(Domestic Violence,DV)をする男性は女性の恐怖表情の認知が苦手で、彼らがバーチャルリアリティー(Virtual Reality,VR)で被害者の女性になって言語的暴力や身体的暴力を経験すると、女性の恐怖表情の認知力が向上する、という研究があります。また、DVをする男性は、女性/男性の恐怖表情を幸福(笑顔)だと判断するバイアスが高く、このバイアスもVR体験後に低下するそうです。

Seinfeld, S., Arroyo-Palacios, J., Iruretagoyena, G., Hortensius, R., Zapata, L. E., Borland, D., de Gelder, B., Slater, M., & Sanchez-Vives, M. V. (2018). Offenders become the victim in virtual reality: impact of changing perspective in domestic violence. Scientific Reports, 8:2692. doi:10.1038/s41598-018-19987-7.

アメリカの株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント研究開発部門、バンガー大学心理学部、ウェールズ認知神経科学研究所、ノースカロライナ大学チャペルヒル校ルネサンス計算機科学研究所(Renaissance Computing Institute,RENCI)、スペインのオーガスト・ピー・イ・スニェール生物医学研究所(Institut d’investigacions Biomèdiques August Pi i Sunyer,IDIBAPS)システム神経科学部門、バルセロナ大学臨床心理学精神生物学研究室神経科学技術実験仮想環境(Experimental Virtual Environments for Neuroscience and Technology,EVENT)実験室、オランダのマーストリヒト大学心理学神経科学部認知神経科学研究室脳情動実験室の研究者による論文です。続きを読む

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posted by マーキュリー2世 at 00:46 | Comment(0) | 心理療法、臨床心理学、精神医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする