2017年03月12日

マインドワンダリングと将来の身体活動量の関係は感情状態によって異なる


マインドワンダリングと将来の中等度以上身体活動量が関係するという研究があります。しかし、感情状態によって関係が異なるようです。具体的には、ポジティブ感情が高いと、マインドワンダリングで次の1時間の中等度以上身体活動量が多くなり、ネガティブ感情が高いと、マインドワンダリングで次の1時間の中等度以上身体活動量が少なくなるようです。

マインドワンダリングとは、現在取り組んでいるはずのこととは無関係なことを考えることです。たとえば、本を読んでいる時にいつの間にか明日の予定のことを考えているといった状態がマインドワンダリングに該当します。

Fanning, J., Mackenzie, M., Roberts, S., Crato, I., Ehlers, D., & McAuley, E. (2016). Physical Activity, Mind Wandering, Affect, and Sleep: An Ecological Momentary Assessment. JMIR mHealth & uHealth, 4(3):e104. DOI: 10.2196/mhealth.5855.

アメリカのイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校キネシオロジー&公衆衛生研究室運動心理学ラボ、デラウェア大学(ニューアーク)行動衛生学&栄養学研究室心身体行動ラボの研究者らによる論文です。

最終的にデータ解析に用いたのは33人の大学生サンプル。平均年齢20.5歳(SD = 1.5)、女性27人、男性9人(これだと合計36人になりますが、3人は回答率が25%未満と少なかったため、データ解析から除外)。アフリカ系米国人3人、アジア人11人、ネイティブアメリカン2人、白人18人、不明/その他2人。続きを読む

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2017年02月26日

心理的ストレスを感じるのに生理的ストレス反応は不要


ストレスホルモンともいわれるコルチゾール濃度が増加したり、心臓がドキドキしたりしなくても、心理的ストレスを感じるという研究があります。つまり、心理的ストレスを感じるのに生理的ストレス反応は不要というわけです。

Ali, N., Nitschke, J. P., Cooperman, C., & Pruessner, J. C. (2017). Suppressing the endocrine and autonomic stress systems does not impact the emotional stress experience after psychosocial stress. Psychoneuroendocrinology, 78, 125-130. doi:10.1016/j.psyneuen.2017.01.015.

カナダ(ケベック州)のマギル大学心理学教室、同大学医学部マギル加齢研究センター、同大学医学部精神医学科ダグラス病院研究センター、ドイツのコンスタンツ大学心理学教室の研究者による論文です。

急性的な心理社会的ストレッサーは生理的ストレス応答系を活性化させ、主観的ストレスも増加させます。では、生理的ストレス応答系の反応を引き起こさないようにしても、ストレッサーで主観的ストレスは高まるのでしょうか?本研究では、薬物で自律神経系や内分泌系のストレス応答を抑制することが、心理社会的ストレッサーによる情動ストレスの増加に与える影響を検証することを目的としました。続きを読む

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2017年02月12日

ナルトレキソンで音楽が楽しめなくなる

ナルトレキソンという薬で音楽を楽しめなくなるという研究があります。ナルトレキソンとは、オピオイド受容体拮抗薬(アンタゴニスト)のことです。ナルトレキソンは特にオピオイドμ受容体に対する拮抗作用が強いことから、音楽が楽しいのは部分的にはオピオイドμ受容体への作用が原因だと考えられます。

Mallik, A., Chanda, M. L., & Levitin, D, J.(2017). Anhedonia to music and mu-opioids: Evidence from the administration of naltrexone. Scientific Reports, 7:41952. doi:10.1038/srep41952.

カナダのマギル大学神経科学総合プログラム、同大学心理学研究科、同大学コンピュータサイエンス学部・音楽学部の研究者による論文です。

実験参加者は21人でした。しかし、ナルトレキソンに有害反応を示した人が4人、実験装置のエラーが生じた人が2人でたため、15人のデータを解析しました(男性6人、女性9人)。

薬はナルトレキソン塩酸塩(レビア)50 mgとプラセボ(偽薬)を用いました。

実験は1週間の休薬期間を挟んで、1人につき2回行われました。二重盲検法を採用しました。最初の実験でナルトレキソンを服薬した人は、2回目の実験でプラセボを、最初の実験でプラセボを飲んだ人は2回目の実験でナルトレキソンを服薬しました(クロスオーバー試験)。続きを読む

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