2018年04月16日

バスの無料乗車券で高齢者の抑うつ、孤独感が低下、ボランティア等が増加


バスの無料乗車券の受給資格に該当する高齢者は、公共交通機関の利用を通して、抑うつ、孤独感が低くなり、ボランティアや子供・友達との定期的コンタクトが多くなるという研究があります。

Reinhard, E., Courtin, E., van Lenthe, F. J., & Avendano, M. (2018). Public transport policy, social engagement and mental health in older age: a quasi-experimental evaluation of free bus passes in England. Journal of Epidemiology & Community Health, 72(5), 361-368. doi:10.1136/jech-2017-210038.

イギリスのキングス・カレッジ・ロンドン国際保健社会医学研究室、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカルサイエンス対人社会サービス研究ユニット、オランダのエラスムス大学ロッテルダム医療センター公衆衛生研究室、ユトレヒト大学人文地理学空間計画研究室、アメリカのハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院社会行動科学研究室の研究者による論文です。

高齢者において、社会との関わりや社会的孤立はメンタルヘルスに影響する重要な要因です。しかし、どのような公共政策が高齢者の孤立を低下させ、社会的関わりを促進し、メンタルヘルスを向上させるのかについてはエビデンスが限られています。続きを読む

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2018年04月08日

青い病院パジャマは大うつ病エピソード患者の重篤度を重く感じさせる


青い病院パジャマ(患者衣)を大うつ病エピソード患者が着用していると、精神科医は患者をより重篤だと評定する、という研究があります(患者衣着用は患者自身の抑うつ評定に影響しませんでした)。このことを論文著者は、患者衣症候群/青いパジャマ症候群(blue pyjama syndrome)と名付けました。医者の白衣を見ると血圧が上がる白衣症候群(白衣高血圧)をもじっているのかもしれません。

以下、パジャマと表記しますが、これは日常生活で着るパジャマのことではなく、病院で患者さんが着る青いパジャマのことです。

Delmas, H., Batail, J-M., Falissard, B., Robert, G., Rangé, M., Brousse, S., Soulabaille, J., Drapier, D., & Naudet, F. (2017). A randomised cross-over study assessing the “blue pyjama syndrome” in major depressive episode. Scientific Reports, 7:2629. doi:10.1038/s41598-017-02411-x.続きを読む

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2018年03月12日

DV男性が被害者役をVRで体験すると、女性の恐怖顔の認知力が上昇


配偶者暴力・夫婦間暴力・恋人間暴力(Domestic Violence,DV)をする男性は女性の恐怖表情の認知が苦手で、彼らがバーチャルリアリティー(Virtual Reality,VR)で被害者の女性になって言語的暴力や身体的暴力を経験すると、女性の恐怖表情の認知力が向上する、という研究があります。また、DVをする男性は、女性/男性の恐怖表情を幸福(笑顔)だと判断するバイアスが高く、このバイアスもVR体験後に低下するそうです。

Seinfeld, S., Arroyo-Palacios, J., Iruretagoyena, G., Hortensius, R., Zapata, L. E., Borland, D., de Gelder, B., Slater, M., & Sanchez-Vives, M. V. (2018). Offenders become the victim in virtual reality: impact of changing perspective in domestic violence. Scientific Reports, 8:2692. doi:10.1038/s41598-018-19987-7.

アメリカの株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント研究開発部門、バンガー大学心理学部、ウェールズ認知神経科学研究所、ノースカロライナ大学チャペルヒル校ルネサンス計算機科学研究所(Renaissance Computing Institute,RENCI)、スペインのオーガスト・ピー・イ・スニェール生物医学研究所(Institut d’investigacions Biomèdiques August Pi i Sunyer,IDIBAPS)システム神経科学部門、バルセロナ大学臨床心理学精神生物学研究室神経科学技術実験仮想環境(Experimental Virtual Environments for Neuroscience and Technology,EVENT)実験室、オランダのマーストリヒト大学心理学神経科学部認知神経科学研究室脳情動実験室の研究者による論文です。続きを読む

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