2017年06月11日

1人より2人で決めた方が衝動的にならない

1人で報酬を選択するより2人で合意を形成した上で報酬選択をした方が衝動性が低くなるという研究があります。また、1人より2人で合意選択をした方が有利な選択ができ、最終的に獲得する報酬金額が大きいという結果も得られました。さらに、最初に2人の間に意見の不一致がある場合でも、最終的には衝動的な選択をせず、獲得までに時間がかかる大報酬を待て、有利な選択が可能でした。

Schwenke, D., Dshemuchadse, M., Vesper, C., Bleichner, M. G., & Scherbaum, S. (2017). Let’s decide together: Differences between individual and joint delay discounting. PLoS ONE, 12(4): e0176003. doi:10.1371/journal.pone.0176003.

ドイツのドレスデン工科大学心理学研究室、ツィッタウ・ゲルリッツ大学社会科学研究科、オルデンブルク大学(カール・フォン・オシエツキー大学オルデンブルク)心理学研究室、ハンガリーの中央ヨーロッパ大学認知科学研究室の研究者らによる論文です。

実験参加者は60人(女性45人)。平均年齢は22.9歳(SD = 3.6)。彼らは2人1組に分けられました(女性ペアが18組,男性ペアが3組,男女混合ペアが9組)。14組は知人同士で、16組は初対面でした。

2人は背中合わせでコンピュータモニターの前に着席し、スクリーン画面に視線を維持し、言語的にも非言語的にもコミュニケーションをしないように実験者から教示されました。続きを読む

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2017年03月27日

物ではなく経験をプレゼントした方が対人関係が良くなる


物を買うより経験を買う方が幸せになれるといわれます(Van Boven & Gilovich, 2003)。では、ギフト(贈り物)の場合はどうでしょうか?ギフトでも相手に物をあげるより経験をあげる方が効果的なのでしょうか?

ところで、ギフトの役目はなんといっても、贈る者と受け手の人間関係を円滑にすることにあります。したがって、今回ご紹介する論文では、ギフトが対人関係の強さに与える影響を「物ギフト」と「経験ギフト」で比較検証しました。対人関係の強さはギフトの受け手の視点で調査しました。

Chan, C., & Mogilner, C. (2017). Experiential Gifts Foster Stronger Social Relationships than Material Gifts. Journal of Consumer Research, 43(6), 913-931. doi:10.1093/jcr/ucw067.

カナダのトロント大学スカーバロー校経営学科、カリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン経営大学院の研究者2名による共著論文です。続きを読む

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2017年03月06日

援助希求者は人助けにかかる労力を過小評価している


助けを求める人は実際に援助の手を差し伸べる人の労力を過小評価しているという研究があります。これは援助者が相手を助けられなかった時に感じるであろう嫌な気分、特に罪悪感を援助希求者が評価できないことが原因の1つです。

Newark, D. A., Bohns, V. K., & Flynn, F. J. (2017). A helping hand is hard at work: Help-seekers’ underestimation of helpers’ effort. Organizational Behavior & Human Decision Processes, 139, 18-29. doi:10.1016/j.obhdp.2017.01.001.

フランスのHEC経営大学院(HEC Paris)、アメリカのコーネル大学、スタンフォード大学の研究者達による論文です。

本研究の目的は、援助希求者が援助者の労力をどれだけ正確に評価できるかを調べることとしました。

Study 1〜4を通して、援助希求者が予想するよりも援助者は援助に多大な労力を払っているという結果になりました。Study 2において、人は他者の労力一般を過小評価するのではなく、他者を援助する時の労力だけを選択的に過小評価しているという結果になりました。続きを読む

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