2014年12月09日

景色との連合を学習したにおいで睡眠時の夢の内容を変えられる

近年、「睡眠中に匂いと音を学習」などのように睡眠中ににおいを嗅がせる実験が流行っている印象を受けます。今回の研究もにおいと睡眠に関するものです。しかし、本研究は視覚刺激と連合したにおいで夢の内容が変わる可能性を示唆した初めての論文になります。

Schredl, M., Hoffmann, L., Sommer, J. U., & Stuck, B. A. (2014). Olfactory Stimulation During Sleep Can Reactivate Odor-Associated Images. Chemosensory Perception, 7(3-4), 140-146. DOI:10.1007/s12078-014-9173-4.

ドイツのハイデルベルク大学マンハイム医学部精神衛生中央研究所睡眠ラボ、ベルリンの精神衛生中央研究所(Zentralinstitut für Seelische Gesundheit)、マンハイム大学病院頭頸部外科耳鼻咽喉学部の研究者達による論文です。

16人の健康な人が被験者。田舎の景色や都会の景色と腐った卵のような臭い(硫化水素の臭い)やバラの匂い(フェニルエチルアルコールの匂い)の連合学習を夜に実施しました。その後、REM睡眠中ににおい刺激(中性刺激か硫化水素かフェニルエチルアルコール)を与えました。実験参加者はにおい刺激を呈示した1分後に起こされ、見ていた夢の内容を報告しました。続きを読む

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2014年05月19日

自力で起床出来る人は30分前から右前頭前野が活動している

自力で起床できる人は起きる30分前から右前頭前野が活動し始め、睡眠も浅くなり始めているという研究があります。

Aritake, S., Higuchi, S., Suzuki, H., Kuriyama, K., Enomoto, M., Soshi, T., Kitamura, S., Hida, A., & Mishima, K. (2012). Increased cerebral blood flow in the right frontal lobe area during sleep precedes self-awakening in humans. BMC Neuroscience, 13, 153. doi:10.1186/1471-2202-13-153.

精神保健研究所国立精神・神経センター精神生理部&成人精神保健研究部、日本学術振興会、東京医科大学睡眠学部、東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科生命機能情報解析学科、九州大学大学院芸術工学人間科学部門の方々の研究論文です(といっても実質的に精神保健研究所国立精神・神経センターの研究ですが)。著者を漢字に直すと、有竹清夏、樋口重和、鈴木博之、栗山健一、榎本みのり、曽雌崇弘、北村真吾、肥田昌子、三島和夫となります。

○背景

外界の刺激がなくても自分で決めた時間に起床できる人がいます。しかし、どのような神経科学的メカニズムが働いているかは不明のままでした。

○実験方法

15人の健康な男性被験者が2日連続して参加しました。真夜中の12時に就寝した被験者に朝の3時に起きるように教示(指示)した条件と、朝の8時に起きるように教示したけれども、朝の3時に無理やり起こした条件の2つを設定しました。朝の3時±30分に起床できた人を、自力で起きることができた成功者と定義しました。

睡眠ポリグラフ(PSG)で睡眠を記録し、EEG(脳波)と近赤外線分光法(NIRS)で脳活動を計測しました。

○実験結果

15人の内、7名が自力で起床できました。自力で起きることのできた人とそうでなかった人には睡眠時間等の差は認められませんでした。また、朝の3時に無理やり起こした条件ではEEG、NIRS共に有意差は認められませんでした。続きを読む

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