2014年11月18日

ADHD児に雑音を聞かせると記憶力が良くなる

ADHD児に雑音を聞かせると記憶課題の成績が改善するという研究があります。

Söderlund, G., Sikström, S., & Smart, A. (2007). Listen to the noise: noise is beneficial for cognitive performance in ADHD. Journal of Child Psychology & Psychiatry, & Allied Disciplines, 48(8), 840-847. DOI: 10.1111/j.1469-7610.2007.01749.x.

スウェーデンのストックホルム大学心理学部、ルンド大学認知科学研究科、アメリカのニューヨーク大学心理学部の研究者達による論文です。

ADHD児21人(平均年齢は11歳,少女0人)と健康な子供21人が参加(平均年齢は11歳,少女0人)。ADHD児の内15人が混合型、6人が不注意型。ADHD児の内7人がメチルフェニデートを服用中(6人がADHD混合型で、1人がADHD不注意型)。ADHD群と統制群は学校の成績(教師の評価)もマッチング。

用いた課題は自己実施ミニ課題(self-performed mini task:SPT)と言語課題(verbal task:VT)。SPTとは「ボールを投げろ」などの名詞と動詞から成る命令文を被験者に見せて実行させ、後にその命令をできるだけ多く思い出してもらう課題のことです。言語課題はSPTと同じような課題ですが、呈示された命令を実際に行為に移すことは要請しない課題です。続きを読む

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2014年11月14日

注意能力が低い小学生に雑音を聞かせると実行機能が改善する

注意能力が低い小学生に雑音(ホワイトノイズ)を聞かせると実行機能が改善するという論文が科学雑誌『プラスワン』に掲載されました。

Helps, S. K., Bamford, S., Sonuga-Barke, E. J. S., & Söderlund, G. B. W. (2014) Different Effects of Adding White Noise on Cognitive Performance of Sub-, Normal and Super-Attentive School Children. PLoS ONE, 9(11): e112768. doi:10.1371/journal.pone.0112768.

イギリスのサウサンプトン大学心理学部衝動性注意障害研究所(Institute for Disorders of Impulse and Attention)、ノルウェーのソグナル大学教育スポーツ研究科、ベルギーのゲント大学実験的臨床健康心理学部の研究者達による論文です。

研究者チームは雑音で認知機能が高まることもあると考えました。これは確率共鳴(stochastic resonance)現象からの予測です。確率共鳴とは確率共振とも呼ばれる現象のことで、雑音などのホワイトノイズ刺激により信号検出力が高まることを言います。

参加者は注意機能が優れている25人の小学生と注意機能が普通の小学生29人、注意機能が劣っている小学生36人。年齢は8〜10歳。年齢のマッチングはできましたが、注意機能が高い男の子は2人しかいなかったため、性別は統制できませんでした。続きを読む

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2014年10月29日

妊娠中に運動すると赤ちゃんの頭が良くなる?

妊娠中に運動していた母親の子供は12か月齢での神経発達レベルが高いという論文が発表されました。

Domingues M, R., Matijasevich, A., Barros, A. J. D., Santos, I. S., Horta, B. L., Hallal, P. C.(2014). Physical Activity during Pregnancy and Offspring Neurodevelopment and IQ in the First 4 Years of Life. PLoS ONE, 9(10), e110050. doi:10.1371/journal.pone.0110050.

ブラジルのリオグランデ・ド・スル州にあるペロタス連邦大学スポーツ研究科&ペロタス連邦大学大学院疫学研究科、サン・パウロ大学医学研究科予防医学部の研究者達による論文です。

生まれた赤ちゃんを3か月齢、12か月齢、24か月齢、48か月齢まで追跡調査しました。妊娠中の身体運動は赤ちゃんが生まれた時の記憶に基づき評価しました。

3・12・24か月齢の神経発達レベルはバテル発達質問票(Battelle's Development Inventory:BDI)で評価し、48か月齢では代わりにIQ(知能指数)を指標としました。IQはウェクスラー式幼児用知能検査(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence:WPPSI)で評価しました。

その結果、妊娠中に運動量が少なかった群と比較して、妊娠中に運動量が多かった群では48か月の幼児のIQが高くなりました。その差は5ポイントでした。12か月の時と24か月の時の幼児の神経発達レベルも母親が妊娠中に運動をした群の方が高くなりました。続きを読む

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