2014年11月14日

注意能力が低い小学生に雑音を聞かせると実行機能が改善する

注意能力が低い小学生に雑音(ホワイトノイズ)を聞かせると実行機能が改善するという論文が科学雑誌『プラスワン』に掲載されました。

Helps, S. K., Bamford, S., Sonuga-Barke, E. J. S., & Söderlund, G. B. W. (2014) Different Effects of Adding White Noise on Cognitive Performance of Sub-, Normal and Super-Attentive School Children. PLoS ONE, 9(11): e112768. doi:10.1371/journal.pone.0112768.

イギリスのサウサンプトン大学心理学部衝動性注意障害研究所(Institute for Disorders of Impulse and Attention)、ノルウェーのソグナル大学教育スポーツ研究科、ベルギーのゲント大学実験的臨床健康心理学部の研究者達による論文です。

研究者チームは雑音で認知機能が高まることもあると考えました。これは確率共鳴(stochastic resonance)現象からの予測です。確率共鳴とは確率共振とも呼ばれる現象のことで、雑音などのホワイトノイズ刺激により信号検出力が高まることを言います。

参加者は注意機能が優れている25人の小学生と注意機能が普通の小学生29人、注意機能が劣っている小学生36人。年齢は8〜10歳。年齢のマッチングはできましたが、注意機能が高い男の子は2人しかいなかったため、性別は統制できませんでした。続きを読む

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2014年10月29日

妊娠中に運動すると赤ちゃんの頭が良くなる?

妊娠中に運動していた母親の子供は12か月齢での神経発達レベルが高いという論文が発表されました。

Domingues M, R., Matijasevich, A., Barros, A. J. D., Santos, I. S., Horta, B. L., Hallal, P. C.(2014). Physical Activity during Pregnancy and Offspring Neurodevelopment and IQ in the First 4 Years of Life. PLoS ONE, 9(10), e110050. doi:10.1371/journal.pone.0110050.

ブラジルのリオグランデ・ド・スル州にあるペロタス連邦大学スポーツ研究科&ペロタス連邦大学大学院疫学研究科、サン・パウロ大学医学研究科予防医学部の研究者達による論文です。

生まれた赤ちゃんを3か月齢、12か月齢、24か月齢、48か月齢まで追跡調査しました。妊娠中の身体運動は赤ちゃんが生まれた時の記憶に基づき評価しました。

3・12・24か月齢の神経発達レベルはバテル発達質問票(Battelle's Development Inventory:BDI)で評価し、48か月齢では代わりにIQ(知能指数)を指標としました。IQはウェクスラー式幼児用知能検査(Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence:WPPSI)で評価しました。

その結果、妊娠中に運動量が少なかった群と比較して、妊娠中に運動量が多かった群では48か月の幼児のIQが高くなりました。その差は5ポイントでした。12か月の時と24か月の時の幼児の神経発達レベルも母親が妊娠中に運動をした群の方が高くなりました。続きを読む

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2014年07月09日

3歳の子どもでもシャーデンフロイデを示す

3歳の子どもでもシャーデンフロイデ(schadenfreude)を示すことがあるという論文が発表されました。

シャーデンフロイデとは他人に不幸が起きたと知った時に得る快感のことです。他人の不幸を喜ぶ心のことを指します。

Shamay-Tsoory, S. G., Ahronberg-Kirschenbaum, D., & Bauminger-Zviely, N. (2014). There is no joy like malicious joy: Schadenfreude in young children. PLoS ONE, 9(7): e100233. doi:10.1371/journal.pone.0100233.

イスラエルのハイファ大学心理学部、ハイファバル=イラン大学教育学研究科の方々による研究です。

実験協力者は105人でした。内訳は母親35人、その子供35人(男子15人)、他の同年齢児35人(男子13人)でした。子供の平均年齢はどちらも3歳でした。母親の同伴がない子供は同伴がある子どものクラスメートで顔なじみでした。

実験は子どもの家で行われました。母親が椅子に座ることから始まりました。椅子の近くにあったテーブルの上に本と水の入ったグラスが置いてありました。まず子供をおもちゃで遊ばしておき、母親に質問紙への回答を求めました。次に母親がテーブルにある本を手に取り声に出して読み始めました。

ここで、実験条件を2つ設定しました。1つは母親が一人で本を声に出して読んでいて、途中で本に水をこぼしてしまうものです。もう1つは母親が自分の子どもでない子を膝の上に乗っけて、その子に本を読んでいる条件。こちらもその後、本に水をこぼすことをしました。続きを読む

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