2014年09月17日

3年の間に認知機能が低下した高齢者は癌になるリスクが低い

3年間の間に認知機能が急速に低下した高齢者は癌や癌が原因の死亡が少ないそうです(以下の論文のアブストラクトより)。

Benito-León, J., Romero, J. P., Louis, E. D., & Bermejo-Pareja, F. (2014). Faster cognitive decline in elders without dementia and decreased risk of cancer mortality NEDICES Study. Neurology, 82(16), 1441-1448. doi:10.1212/WNL.0000000000000350.

スペインのドセ・デ・オクトゥブレ大学病院神経科学研究科、Centro de Investigación Biomédica en Red sobre Enfermedades Neurodegenerativas、マドリード・コンプルテンセ大学医学部、セルギエフスキーセンター(Sergievsky Center)、タウプアルツハイマー病・加齢脳研究所(Institute for Research on Alzheimer's Disease and the Aging Brain)、ニューヨークのコロンビア大学メールマン公衆衛生学部(Mailman School of Public Health)、医学外科カレッジ疫学研究科の研究チームの論文です。

認知症がない65歳以上の高齢者2,627人を追跡調査しました。認知機能は37項目のミニメンタルステート検査(37-item version of the Mini-Mental State Examination:37-MMSE)で、ベースラインの最初と約3年後の2回評価しました。死亡確認の追跡期間は12.9年(中央値)としました。続きを読む

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2014年01月11日

ショウジョウバエの触角は乳癌細胞を発見できる

ショウジョウバエの触角は乳癌細胞を検知できるとの論文がコンスタンツ大学、ローマ・トルヴェルガタ大学、ローマ・ラ・サピエンツァ大学の研究チームによって発表されました。

Strauch, M., Lüdke, A., Münch, D., Laudes, T., Galizia, C. G., Martinelli, E., Lavra, L., Paolesse, R., Ulivieri, A., Catini, A., Capuano, R., & Di Natale, C. (2014). More than apples and oranges-Detecting cancer with a fruit fly's antenna. Scientific Reports, 4:3576, doi:10.1038/srep03576.

ショウジョウバエの触角にある嗅覚受容体ニューロンをカルシウムイメージング(calcium imaging)した実験です。

その結果、ヒトの乳腺上皮細胞(mammary epithelial cells)の健康なタイプと複数の種類の乳癌細胞を識別できました。

癌細胞からは独特の揮発性有機化合物が分泌されており、それが癌細胞の匂いの元になります。それをショウジョウバエの触角が感知できるということです。

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2013年11月20日

癌になりにくい統合失調症、ダウン症候群、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン舞踏病


バレンシア大学医学教室は中枢神経疾患患者やその家族は癌になりにくいとのレビュー論文を神経科学雑誌、Nature Reviews Neuroscienceに投稿しました。

ここでの中枢神経疾患とは、統合失調症、ダウン症候群、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン(舞踏)病のことです。

以下の論文です。

Tabarés-Seisdedos, R., & Rubenstein, J. L. (2013). Inverse cancer comorbidity: a serendipitous opportunity to gain insight into CNS disorders. Nature Reviews Neuroscience, 14(4), 293-304. doi:10.1038/nrn3464.

この論文の表1によれば、

・統合失調症患者は肛門癌や直腸癌、前立腺癌、膀胱癌、悪性黒色腫(メラノーマ)、非メラニン性皮膚癌になりにくい。

・ダウン症候群の人は神経芽細胞腫や髄芽腫などの胎児性腫瘍、乳癌、皮膚癌になりにくい。

・アルツハイマー病患者は癌になりにくい(全般的発生率)。

・パーキンソン病患者は肺癌や膀胱癌など喫煙がリスクとなる癌、 前立腺癌、結腸癌、直腸癌になりにくい。

・多発性硬化症患者は消化器系癌、肺癌になりにくい。女性では全般的な癌発生率が低い。

・ハンチントン病患者は全般的な癌リスクが低い。特に乳癌やリンパがん、造血性がんのリスクが低い。

これらの中で、統合失調症、多発性硬化症、ハンチントン病に関してはその兄弟などの家族でも癌発生率が低いようです。

ただし、筋萎縮性側索硬化症では癌発生率が低いわけではないようです。自閉症スペクトラム障害と癌の関係についてもはっきりしていません。

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