2018年05月28日

非倫理的行動は2人の社会的絆を強める手段となる


1人だけよりも、互いに社会的絆を共有していない2者による共同意思決定の方が倫理性が低い、という研究があります。論文によれば、2者での共同的な倫理違反が、相手と社会的絆を形成する手段になっているとのこと。「赤信号みんなで渡れば怖くない」といわれますが、そもそもなぜみんなで赤信号を渡る必要があるのか?その背景には、みんなとの社会的絆を形成、強化したいという願いがあるのかもしれません。

Nikolova, H., Lamberton, C., & Coleman, N. V. (2018). Stranger Danger: When and Why Consumer Dyads Behave Less Ethically Than Individuals. Journal of Consumer Research, 45(1), 90–108. doi:10.1093/jcr/ucx108.

アメリカのボストンカレッジキャロル経営大学院、ピッツバーグ大学ジョセフ M. カッツ経営大学院の研究者による論文です。

市場や職場、スポーツチーム、アカデミアでの共犯は割とあることですが、ほとんど研究されていません。そこで本研究の目的は、2人での倫理的意思決定と個人での倫理的意思決定を比較することとしました。

社会的絆を共有していないパートナーと実験参加者との2者の行動の倫理性は1人だけの時よりも低いことが4つの実験で示されました。論文著者は2者での共同的な倫理違反が、相手と社会的絆を形成する手段として機能しているから、このようなことが起こると考えているようです。実際、以下のようにそのことを支持する結果が得られました。

1.1人だけよりパートナーと一緒の方が倫理性が低い現象は、共同的意思決定をする前にラポール(信頼関係)を形成すると弱まる

2.社会的絆の形成目標がそれほど強くない文脈、つまり内集団成員よりも外集団成員と意思決定をする方が非倫理的になりにくい

参考になりそうな研究
痛みに耐えられる人は社会的ネットワークが広い

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posted by マーキュリー2世 at 01:52 | Comment(0) | 社会心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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