2017年09月11日

質問すると会話相手から好かれやすくなる

質問、特に最初の質問の回答に対してさらなる質問をすると、会話相手に好かれやすくなるという研究があります。ただ、人は質問が自分の好感度を高める効果に無自覚なようです。

Huang, K., Yeomans, M., Brooks, A. W., Minson, J., & Gino, F. (2017). It Doesn’t Hurt to Ask: Question-Asking Increases Liking. Journal of Personality & Social Psychology, 113(3), 430-452. doi:10.1037/pspi0000097.

アメリカのハーバードビジネススクール、ハーバード大学定量的社会科学研究所、ハーバード・ケネディスクールの研究者による論文です。

会話は、数多くの文脈、人間関係、コミュニケーション様式において、個人内目標・対人的目標の達成を追求するのに必要な基本的なことです。そこで、本研究では、会話行動の内の質問の役割について調べました。

詳しい研究方法は論文を読んでいただきたいのですが、結果は、質問の数が多い人は会話相手から好かれるというものでした。質問の中でも特にフォローアップクエスチョン(follow-up questions)の数が多い人が好まれました。

フォローアップクエスチョンとは、まず質問をして、その答えを聞いて、それについてもう少し深く質問する形式の会話技法のことです。

もっと多く質問するよう教示すると、応答性が高く感じられました。ここでの応答性とは、相手の言うことを聞き、理解し、確認し、気遣っていると感じられることを意味します。

応答性は態度指標やフォローアップクエスチョンの数で評価していました。いずれにしろ、質問を多くすると相手に与える好感度が増す効果は、応答性が高く感じられることによって説明できました。

これらは、実際の2者によるオンライン上の会話を調べた研究3種類の結果で、頑健で一貫性がありました。

しかし、以上の結果はオンラインでの会話であるため、対面場面でどうなるかは分かりません。そこで、対面でのスピードデーティングでの会話も調査しました。

自然言語処理アルゴリズムをフォローアップクエスチョンを検出できるように訓練し、スピードデーティングの会話データに適用しました。

その結果、デート中にフォローアップクエスチョンをすることが多かった人は、相手から2回目のデートに関する合意を得やすくなりました。2回目もデートしても良いということは、威圧的、強制的に合意を取り付けた場合を除けば、少なくとも相手のことを嫌いでないという証(もっと強く言うと好感度が高いという証)になりますから、オンライン会話での研究結果とある程度の整合性があります。

以上の結果から、質問、特にフォローアップクエスチョンを多くすると、会話相手に好かれやすくなることが示唆されました。ところが、研究参加者は質問をしても相手に与える好感度は高まらないだろうと思っていました。

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posted by マーキュリー2世 at 13:47 | Comment(0) | 社会心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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