2017年08月29日

悪魔を信じる者はメンタルヘルスが悪化しやすい

悪魔を信じる者はメンタルヘルス(精神的健康)が悪化しやすいという研究があります。

Nie, F., & Olson, D. V. A. (2016). Demonic Influence: The Negative Mental Health Effects of Belief in Demons. Journal for the Scientific Study of Religion, 55(3), 498–515. DOI: 10.1111/jssr.12287.

アメリカのパデュー大学社会学研究室の研究者2名による共著論文です。

多くの宗教伝統には、悪魔や邪悪な力が実在するという信仰があります。先行研究では、死後の世界(来世)のような慰めとなる信仰はメンタルヘルスに良いことが示唆されていました。しかし、邪悪な超自然的力を信じる影響についてはまだよく分かっていません。そこで、悪魔を信じることとメンタルヘルスの関係を調査しました。

その結果、横断調査で、少なくともヤングアダルトにおいては、悪魔を信じる人はメンタルヘルスが悪く、その予測力も調べた要因の中では最大のものの1つとなりました。

若者宗教全国調査(National Study of Youth and Religion,NSYR)の3時点調査データも解析しました。その結果、悪魔を信じていると、後にメンタルヘルスが悪化しやすくなりました。しかし、メンタルヘルスが悪いからといって、後に悪魔信仰が強まることはありませんでした。

第二回調査から第三回調査までのメンタルヘルスの変化の予測では、他のどの宗教関連の予測要因よりも悪魔信仰の悪影響の方が効果量が大きくなりました。

なお、NSYRとは、青年期からヤングアダルト期までの宗教生活を調べるための米国の研究プロジェクトのことです。2001年8月に開始され、電話や面接といった調査手法を用いています。

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posted by マーキュリー2世 at 01:45 | Comment(0) | 心理療法、臨床心理学、精神医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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