2017年08月12日

サイコパシーが高いとPTSDのリスクが低い

サイコパシー(精神病質)が高いと、PTSD(心的外傷後ストレス障害)症状が重篤化するリスクが低いという研究があります。

Anestis, J. C., Harrop, T. M., Green, B. A., & Anestis, M. D. (2017). Psychopathic Personality Traits as Protective Factors against the Development of Post-Traumatic Stress Disorder Symptoms in a Sample of National Guard Combat Veterans. Journal of Psychopathology & Behavioral Assessment, 39(2), 220-229. doi:10.1007/s10862-017-9588-8.

アメリカのサザンミシシッピ大学心理学教室の研究者らによる論文です。

性格特性はその種類によってPTSDの予防要因にもリスク要因にもなります。ところで、サイコパシーとは、感情の希薄さ、共感性の欠如、衝動性などの特徴を有する人格障害のことで、社会生活を送る上で不適応となると考えられます。しかし、サイコパス(サイコパシーが高い人)はリーダーとして活躍できるなど、状況によっては適応的になるとされます。したがって、本研究では、軍人でサイコパシーがレジリエンス要因として機能するかどうかを調べました。具体的には、州兵軍・予備役軍292人を対象にして、戦闘暴露経験に伴うPTSDとサイコパシーとの関連を調査しました。

戦闘経験とPTSD症状との関連を調整する要因として、サイコパシーの各ファセットを解析しました。その結果、一次性サイコパシー(対人操作等の対人的問題や冷淡さ等の感情的問題)が高い人ほど、戦闘暴露とPTSD症状との関係が弱くなりました。

また、二次性サイコパシー(衝動性や反社会性、攻撃性等のサイコパスの行動的側面)が高いほど、戦闘経験とPTSD症状の関係の強さが低くなりました。

これらの結果は、少なくとも州兵軍・予備役軍に関してはサイコパスである方が、戦闘に暴露されてもPTSDが重篤化するリスクが低いことを示唆します。

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posted by マーキュリー2世 at 13:28 | Comment(0) | ダークトライアド(Dark Triad) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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