2017年05月29日

オキシトシンで女性心理士からのアドバイスに従順になる


鼻腔内のオキシトシン投与で女性心理士からのアドバイスに従順になるという研究があります。

Luo, R., Xu, L., Zhao, W., Ma, X., Xu, X., Kou, J., Gao, Z., Becker, B., & Kendrick, K. M. (2017). Oxytocin facilitation of acceptance of social advice is dependent upon the perceived trustworthiness of individual advisors. Psychoneuroendocrinology, 83, 1–8. doi:10.1016/j.psyneuen.2017.05.020.

中国成都市の電子科技大学医学情報センター生命理工学院神経情報学重点実験室の研究者による論文です。

本研究は、オキシトシン鼻腔内投与が、日常生活で生じる社会的問題解決に関するアドバイスの受け入れに与える影響を調べることを目的としました。アドバイスをする側(アドバイザー)は専門家の心理士か非専門家とし、好感度や信頼性に与える影響も調べました。

参加者は160名の男女。二重盲検法の被験者間実験計画で、プラセボ対照試験デザインを用いました。

その結果、一番信頼性があると評価されたのは女性心理士でした。また、24IUのオキシトシン鼻腔内投与で女性心理士からのアドバイスの受容が高まりました。しかし、他の人からのアドバイスの受け入れに関してはオキシトシン投与の影響が検出されませんでした。

オキシトシン投与はアドバイザーに対する好感度や信頼性の評定に影響しませんでした。

オキシトシン投与による女性心理士からのアドバイス受け入れ増強効果は1週間後には消失しました。

これらの結果から、オキシトシン投与で女性心理士からのアドバイスに従順になったのは、信頼性を高く感じるようになったからでも、好感度が高まったからでもないと考えられました。むしろ、信頼性が高いと評価された人の意見に同調する傾向がオキシトシン投与で強まった可能性が考えられました。論文抄録では、このようなオキシトシンの働きにより、社会的凝集性が促進されると議論されています。

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posted by マーキュリー2世 at 23:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 心理療法、臨床心理学、精神医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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