2017年01月29日

他者を助けるとポカポカ暖かく感じる

他者に対して利他的に振舞うと、周囲の環境がポカポカと暖かく感じるという研究があります。これは、他者に優しくすることで、相手との心理社会的距離感覚が縮まることが原因(の1つ)です。なお、本研究は比較的寒い環境で実施されていたので、気温が通常か暑い場合に同様の結果が得られるかどうかは不明です。

*前日(2017年1月29日)投稿した際は「他者を助けるとポカポカ暖まる」という題名でしたが、それだと自分の身体が暖かくなるという誤解を生みそうだったので、翌日に「他者を助けるとポカポカ暖かく感じる」というタイトルに変更しました。申し訳ありません。

Hu, T. Y., Li, J., Jia, H., & Xie, X. (2016). Helping Others, Warming Yourself: Altruistic Behaviors Increase Warmth Feelings of the Ambient Environment. Frontiers in Psychology: Personality and Social Psychology, 7:1349. doi: 10.3389/fpsyg.2016.01349.

中国の北京大学心理認知科学研究科北京行動精神衛生重点実験室(Beijing Key Laboratory of Behavior and Mental Health)、上海師範大学教育大学、首都経済貿易大学経営管理研究科の研究者らによる論文です。

〇研究1(Study 1)

ハリケーン・サンディの被害を直接受けた地域住民79人が参加(男性33人,平均年齢29.65歳, SD = 9.41)。

ハリケーン・サンディ後には大規模な降雪で電気や暖房がシャットダウンしました。災害後3カ月以内の調査ということで、まだ復興・再建がされていませんでした。

AmazonのMechanical Turk(MTurk)を使用。MTurkとは、クラウドソーシングサービスの一種のことです。インターネットで参加者を募ることで低コストで多くのサンプルを得られるという利点を備えおり、調査・実験に使用することができます。参加者を以下の2群にランダムに割り当てました。

・利他群:他者に優しくした行動をした経験を思い出す群(42人)
・自己群:自分第一の行動をした経験を思い出す群(37人)続きを読む

スポンサードリンク

posted by マーキュリー2世 at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月23日

噂話はオキシトシン濃度を増加させる

他者と噂話をすると、オキシトシン濃度が増加するという研究があります。

Brondino, N., Fusar-Poli, L., & Politi, P. (2017). Something to talk about: gossip increases oxytocin levels in a near real-life situation. Psychoneuroendocrinology, 77, 218–224. doi:10.1016/j.psyneuen.2016.12.014.

イタリアのパヴィア大学脳行動科学研究科精神医学部門の研究者3名による共著論文です。

本研究の目的は、噂話がホルモン濃度に与える影響を調べることとしました。ここでは、ホルモンの中でもオキシトシンとコルチゾールの2種類を調べ、媒介変数の存在の有無も検討しました。

22人の女子学生が噂話での会話をする群か、情動的だが噂話ではない会話をする群にランダムに割り当てられました。研究の2日目にすべての実験参加者は情動的に中性な会話をしました。オキシトシン濃度とコルチゾール濃度は採取した唾液から測定しました。続きを読む

スポンサードリンク

posted by マーキュリー2世 at 14:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

体外離脱で死の恐怖を低下させることが可能

実験的に引き起こした体外離脱で死の恐怖を低下させることが可能という研究があります。

Bourdin, P., Barberia, I., Oliva, R., & Slater, M. (2017). A Virtual Out-of-Body Experience Reduces Fear of Death. PLoS ONE, 12(1): e0169343. doi:10.1371/journal.pone.0169343.

スペインのバルセロナ大学臨床心理学精神生物学研究科イベントラボ(EVENT Lab;Experimental Virtual Environments lab)、同大学認知発達教育心理学研究科の研究者らによる論文です。

実験参加者は成人女性で最終的にデータ解析された人数は32人。椅子に座って、脚をテーブルの上に投げ出している姿勢でした。

バーチャルリアリティ環境はUnity3Dというゲームエンジンで設定。家具が置かれているバーチャル部屋をヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して参加者に見せました。頭部の動きはHMDのヘッドトラッキングで追跡。モーションキャプチャで手と足の動きも追跡。ワンドというボタン付きのテレビのリモコンのようなものを参加者の右手に持たせました(バーチャルリアリティでの身体もワンドを持っています)。続きを読む

スポンサードリンク

posted by マーキュリー2世 at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 身体心理学(身体錯覚を含む) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする