2016年05月30日

嗅覚感受性が高い人ほどソーシャルネットワークが広い

嗅覚感受性が高い人ほどソーシャルネットワークが広いという研究があります。また、安静時の脳結合で嗅覚感受性とソーシャルネットワークサイズの両方と関連するものがあるそうです。それは、両側扁桃体と左内側眼窩前頭皮質の結合です。

Zou, L-q., Yang, Z-y., Wang, Y., Lui, S. S. Y., Chen, A-t., Cheung, E. F. C., & Chan, R. C. K. (2016). What does the nose know? Olfactory function predicts social network size in human. Scientific Reports, 6:25026. doi:10.1038/srep25026.

中国科学院北京心理学研究所精神衛生重点実験室神経心理学応用認知神経科学ラボ、北京市の中国科学院大学、 香港特別行政区の青山醫院(青山医院)、重慶市の西南大学心理学院の研究者による共著論文です。

研究参加者は31人の健康な華人。女性が15人で年齢の範囲は21〜46歳(平均年齢29.13歳,SD = 8.03)、男性が16人で年齢の範囲は20〜50歳(平均年齢33.06歳,SD = 10.52)。

嗅覚機能は標準化された試験、スティック型嗅覚検査法(Sniffin’ Sticks Test,SST)で評価(ただし、中国版での標準化はまだされていない)。においの呈示方法はペンのキャップを取って、研究参加者の鼻先1〜2cmくらいにペン先を約3秒間かざすという形式。

SSTには嗅覚感受性/閾値、嗅覚弁別力、嗅覚同定能という3種類の試験があります。続きを読む

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2016年05月22日

誕生日に受ける罰は厳しくなる

誕生日に受ける罰は軽くなると思いがちですが、実際には厳しくなるという研究があります。特に、誕生日という特別な日を利用しようと企むと、処罰が重くなります。

具体的な研究成果を述べると、人には誕生日に法律違反ぎりぎりのことをすると、処罰が軽くなると思う傾向があり(研究1a)、誕生日のことを伝えると相手からの処罰が寛大になると予想します(研究1b)。一方、処罰する側の立場に立つと、罰せられる側の人が今日は誕生日だから許してと懇願するのが一番自由への脅威を感じさせ、怒りを高め、逮捕したくなると予想し(研究1c)、実生活のフィールド研究において、警察官の裁量が効く場合に、誕生日だと飲酒運転で逮捕されやすくなります(研究2)。

さらに、実験的検証において、飲酒運転以外の社会的文脈(エッセーコンテスト)においても、誕生日であることに言及すると、相手から反発心を買い、それがもとで相手の対応が厳しくなることが示唆されています(研究3)。誕生日のことに触れた相手に厳しく応じるのは、誕生日の人への対応が甘くなりそうというバイアスの影響を弱くしようとするからではなく(研究4)、ネガティブ感情によるものでもありません(研究3)。続きを読む

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2016年05月09日

あくびの伝染は他者の存在/監視下で抑制される

あくびの伝染は、他者がその場にいたり、ウェブカメラで被験者の様子を記録している(と信じ込ませている)と抑制されるという研究があります。

Gallup, A., Church, A. M., Miller, H., Risko, E. F., & Kingstone, A. (2016). Social Presence Diminishes Contagious Yawning in the Laboratory. Scientific Reports, 6:25045. doi:10.1038/srep25045.

アメリカ合衆国ニューヨーク州立大学オネオンタ校心理学教室、カナダオンタリオ州のウォータールー大学心理学教室、カナダのブリティッシュコロンビア大学バンクーバーキャンパス心理学教室の研究者による論文です。

実験参加者は105人(女性79人)。平均年齢は19.12±4.54歳。

参加者にはコンピュータのモニター画面に移したビデオ(170秒)を見てもらいました。ビデオ映像で7秒間のビデオクリップをランダムに連続して表示しました。このビデオクリップには3種類あり、それぞれあくびをしている人、笑っている人、無表情の人が映っていました。先行研究によれば、この実験手続きであくびの伝染が約50%の人で生じたそうです。また、自発的あくびは稀な現象であることが先行研究で報告されていますから、実験中のあくびのほとんどは伝染物であろうと推測できるわけです。

実験参加者は以下の5つの条件のいずれかに割り当てられました。続きを読む

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