2017年10月16日

心ここにあらずの人は刺激なしでも感覚が生じやすい


心ここにあらず傾向が高い人は刺激なしでも感覚が生じやすい、という研究があります。

Michael, G. A., Tapiero, I., Gálvez-García, G., & Jacquot, L. (2017). Thoughts and sensations, twin galaxies of the inner space: The propensity to mind-wander relates to spontaneous sensations arising on the hands. Consciousness & Cognition, 55, 223-231. doi:10.1016/j.concog.2017.08.007.

フランスのリヨン大学、リュミエール・リヨン第2大学心理学研究所認知メカニズム実験室(Le Laboratoire d'Étude des Mécanismes Cognitifs,Laboratoire EMC)、フランシュコンテ大学統合神経科学臨床実験室(Laboratoire de Neurosciences Intégratives et Cliniques (EA 481))、チリのフロンテラ大学心理学研究室の研究者による論文です。

感覚と思考はともに自己覚知(self-awareness)と関連するとされます。そこで、内受容感覚や自己知覚と関連する、外的トリガーなしで自然に湧き上がる感覚(自発的感覚)とマインドワンダリング傾向との関連を調査しました。マインドワンダリングとは、「心ここにあらず」の状態で、課題とは無関係なことを考えることを言います。続きを読む

スポンサードリンク

posted by マーキュリー2世 at 23:29 | Comment(0) | 認知心理学、認知神経科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月09日

自傷傾向が高いと自分に見立てた人形にピンを刺しまくる


心理学には呪いの人形課題(Voodoo Doll Task,VDT)という実験手続きがあります。呪いの人形課題とは、誰か他者に見立てた人形にどれだけピンや釘を刺すかで、その他者への攻撃を測る課題のことです。人形は実際のものでもかまいませんし、コンピュータで画像提示するだけでもかまいません。ただし、教示ではVoodoo(呪術)という言葉を使いません。

今回は、その呪いの人形課題を応用して、自傷傾向を測る課題を開発した研究を取り上げます。名付けて、呪いの人形自傷課題(Voodoo Doll Self-Injury Task,VDSIT)です。つまり、人形が表象するのを他者ではなく自己とすることで、呪いの人形課題を活用して自傷傾向を測ることができるというのです。

Chester, D. S., Whitt, Z. T., Davis, T. S., & Dewall, C. N. (2017). The Voodoo Doll Self-Injury Task: A New Measure of Sub-Clinical Self-Harm Tendencies. Journal of Social & Clinical Psychology, 36(7), 554-579. doi:10.1521/jscp.2017.36.7.554.

アメリカのバージニア・コモンウェルス大学心理学研究室、ケンタッキー大学心理学研究室、バークレーウエルビーイング研究所(Berkeley Well-Being Institute)の研究者による論文です。

〇研究1

研究1の目的は2つでした。1つは、自傷経験のある人達の方が、VDSIT得点が高くなるかどうか検証することでした。もう1つは、自傷傾向を高めることで知られる社会的排斥により、VDSIT得点が高くなるかどうか検討することでした。続きを読む

スポンサードリンク

posted by マーキュリー2世 at 01:42 | Comment(0) | 死(自殺・自傷含む)の研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする