2021年03月09日

ヒトのDMNに相同な自発的低周波数振動が植物も含めた様々な生物にある

ヒドラとは淡水に生息する刺胞動物のことですが、細胞生物学、発生生物学のモデル動物として活用されています。ヒドラは微生物学の父、アントニ・ファン・レーウェンフックが1702年に発見したとされています。ただ、レーウェンフックは様々な生物を研究対象としており、その中にヒドラがあるだけでした。ヒドラの研究を精力的に行ったのは、アブラハム・トランブレーというスイスの博物学者です。トランブレーはヒドラの再生実験で知られます。

ヒドラの神経系は散在神経系であり、集中神経系とは違って神経の中枢がありません。その神経網はシンプルな構造をしているように見えますが、ヒドラは行動を生み出す神経回路の活動を示します。それだけでなく、ヒトの脳のデフォルト・モード・ネットワーク(Default Mode Network,DMN)と同じ0.01–0.1 Hzの周波数で自発性の電気的低周波振動(Spontaneous Electrical Low-Frequency Oscillations,SELFOs)も示し、こちらが今回の論文の主題です。

なお、論文ではSELFOの定義として、外的刺激とは独立に自発的に生成され、直接行動を生み出さないような、有機体全体にわたる低周波数の振動性電気的活動というのが採用されています。周波数はヒドラやヒトのように0.01–0.1 Hzのことが多いですが、正確な値(の幅)は有機体によって違ってきます。

途中から面倒くさくなって全訳みたいな感じになってしまいましたが、幸いにも今回の論文はCreative Commons Attribution License(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)の下、論文のクレジット情報さえ表示すれば、どんな媒体、形式でもコピー、再配布でき、どんな目的でも(たとえ商用でさえ)リミックス、改変、二次利用が許容されているので、セーフであります。続きを読む

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posted by マーキュリー2世 at 17:03 | Comment(0) | 脳科学(神経科学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月20日

研究への参加自体に遺伝の影響がある

研究への参加自体に遺伝の影響があり、そのSNP遺伝率は母親で20–27%、子供で18–32%という研究があります。

Taylor, A. E., Jones, H. J., Sallis, H., Euesden, J., Stergiakouli, E., Davies, N. M., Zammit, S., Lawlor, D. A., Munafò, M. R., Smith, G. D., & Tilling, K. (2018). Exploring the association of genetic factors with participation in the Avon Longitudinal Study of Parents and Children. International Journal of Epidemiology, 47(4), 1207-1216. doi:10.1093/ije/dyy060.

イギリスのブリストル大学MRC統合疫学ユニット&実験心理学部英国タバコ・アルコール研究センター&ブリストル医科大学公衆衛生科学科&ブリストル大学病院NHS Foundation Trustブリストル国立衛生研究所生物医学研究センター、カーディフ大学MRC神経精神医学遺伝・ゲノム学センター精神医学臨床神経科学研究所の研究者による論文です。

参加者コホートはエイボン親子縦断研究(Avon Longitudinal Study of Parents and Children,ALSPAC)。ALSPACとは、妊婦の時点から参加者を募集している出生コホート研究のことで、1990年代の子供(Children of the 90s)とも呼ばれます。

今回はALSPACデータの内、以下の4点に注目続きを読む

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posted by マーキュリー2世 at 06:01 | Comment(0) | 分野横断的心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする